トヨタC-HR G-T
公開 : 2017.01.23 05:55 更新 : 2021.01.28 17:56
「ヨーロッパ車のような感覚」 それがトヨタC-HRの走り。TNGAのポテンシャルを引き上げるチューニングに舌を巻く。
■どんなクルマ?
日産ジュークやホンダ・ヴェゼルを追いかける三河版のスポーツクーペ風小型SUV。“Compact High Rider” と “Cross Hatch Run-about” という2つの言葉から、C-HRと命名された。昨年12月の国内発売以来、およそ1カ月で4万8000台を受注している。月販目標6000台の8倍にあたる人気ぶりだ。月面探検車とか戦隊モノに出てくる戦闘車両みたいな、トヨタとしてはかなり思い切った近未来的造形がおそらくウケたのだろう。
車種構成は、FFの1.8ℓ+電気モーターのハイブリッドと、4WDの1.2ℓターボ・ガソリンの2本立てで、それぞれ装備の違いによって、GとS、2つのグレードがある(より正確には1.2ℓターボ車はG-T、S-Tと、後ろにTがつく)。
メカニズム面では、TNGA第2弾ということが喧伝されている。「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」を意味するTNGAは、「もっといいクルマをつくろうよ」という豊田章男社長キモ入りの社内運動から生まれたプラットフォームである。第1弾は2015年末に国内発売になった、ご存じプリウスで、C-HRは第2弾にあたる。
どこが違うかといえば、C-HRはまずホイールベースがプリウスよりも60mm短く、フロアからのヒップ・ポイントが55mm高い。タイヤ径が60mm大きい。プリウスの標準が15インチに対して、C-HRは17インチである。C-HRは4WDがあるため、リアのサスペンション形式が異なる。ダンパー、スタビライザーも、重心が10mm上がっているため、当然異なる。
SUVのC-HRは最低地上高がFFは10mm、4WDだと25mm、プリウスより高い。これはサスペンションを取り付けているサブフレームとボディの間にスペーサーをかませることで稼いでいる。わずか10mmなので、青年は荒野をめざさないほうが無難だ。