スズキ・スイフトRSt
公開 : 2017.01.31 05:55 更新 : 2017.05.29 18:41
■どんな感じ?
今回は、その新型スイフトのラインナップから、現在の段階では最もスポーティな仕様となる、「RSt」グレードをメインに試乗してみた。ドライバーズシートに着席してみると、まず直感的に期待を高めてくれるのは、その操作性だ。ナビゲーションパネルは運転席側に5度傾斜して取り付けられており、スイッチ類も適切なレイアウトで配置されている。室内空間は、前後いずれのシートでも十分な余裕がある。外観からは後席まわりでのヘッドクリアランスには大きな期待が持てないような印象を受けたが、巧みにデザインされたシートが、その不満を見事に解消させている。
ドライバーの立場として、唯一残念なのは後方左右の視界だろうか。個性的なウインドウやリアピラーのデザインによって、混雑した市街地では、時としてそれがハンデとなることがある。4.8mという最小回転半径に象徴されるように、新型スイフトは都市型のコンパクト・ハッチバックとして、さらにその基本的な性能を高めているだけに、これは残念だった。
搭載される1ℓターボエンジンは、前でも解説しているとおり最高出力が102ps。中速域以降では、そのパワー&トルクのフィーリングはきわめて魅力的だが、低速域では小排気量のターボエンジンということもあり、力強さやレスポンスという点では不満が残る。エンジンからのノイズもやや大きめで、組み合わされる6速ATはDレンジでもスムーズな制御に終始するが、ワインディングではパドルを活用して、積極的なマニュアルシフトを楽しみたくなる。またこの1ℓターボエンジンには、最近では一般的なアイドリングストップの機能は備わらない。