ホンダ・シビック1.0 i-VTECターボSR
公開 : 2017.02.01 05:55 更新 : 2017.05.29 19:09
■どんな感じ?
ホンダにとって、VWやヴォグゾール、セアトやフォードがモデル・チェンジの度にサラリとこなしてみせるCセグメント・モデルとして申し分のないスタイリングは、やはりたやすく到達できないレベルにある。
シビックのデザイナーは日本人で、そのデザインにはそれらしい特色が際立っている。つまり、線やデコレーションがゴテゴテしていて、しかもそれらが調和していない。もっともこれは、日本車全体というより、近年のホンダ車に共通する特色だが。
とはいうものの、実物は写真で見るほどひどくない。少なくとも、先代よりはだいぶマシだ。内装は、かなり地味さが払拭された。ホンダ・コネクトと銘打ったインフォテイメントのデキは褒められたものではないが、それでも新型のインテリアは劇的に上質感を増した。
主な理由は、先代の奇怪なレイアウトを踏襲しなかったことだが、そこを比較しなくても見栄えの良さや念入りな造り込み、耐久性の高そうなプラスティック主体の構成などは評価できる。
はるか以前にホンダ自身が成し遂げたような、質実剛健さを取り戻したといえるだろう。
先代では前席下に配置された燃料タンクは、今回は後退させたため、フロントのヒップ・ポイントを34mm落とし込めた。一方でリアはクラスでトップ・レベルとはいかないものの、ホイールベース延長の恩恵は容易に見いだせる。