キア・リオ1.0 T-GDI

公開 : 2017.02.02 05:30  更新 : 2021.03.05 21:36

■どんな感じ?

小型車に求められることはクリアしているが、だからといって抜きんでている部分はないといった印象。

3気筒エンジンは、ゆっくり走る時は静か。4000rpmくらいまでは、目を見張る加速をすることもできる。そこからさらにエンジンを回すとぶんぶん鳴りだす。さすがにナーバスな感じである。

全般的に力不足は感じず、それなりに柔軟性もあるため、日常では嫌な気はしないだろう。しかしながら、決して楽しい気分にはならない。

楽しさを求めるのならば、マツダデミオフォードフィエスタを買ったほうがいい。

ちなみに6速マニュアル・ギヤボックスの操作感はあいまい。ただしギア比がロングであるためモーターウェイではさっさと6速に入れて、低回転域でゆったりと走ることは可能である。

ハンドリングも同じようなものだ。活力というワードとは無縁。ライバルのような精緻な感触も希薄である。したがって、ほどよい速度でそれなりに走るならば問題はないが、楽しさを期待すると、途端に物足りなくなる。

乗り心地はさらにちょっと残念だ。大抵の場合は問題ないのだが、17インチのホイールを履いた試乗車(ファースト・エディション)では、初期のアタリはやわらかいのだが、想像以上に突きあげを感じることも少なくない。

一方の室内は、ドアに付属するいくつかのプラスティックや、窓周辺のスイッチは確かに安っぽいものの、このクラスとしては合格点。テクスチャーの種類は豊富で、見た目、手触りともになかなかのものである。

7.0インチのカラー・タッチスクリーンとナビシステムは素晴らしかった。ユーザー・フレンドリーで、Apple CarPlayを含む機能が揃っているのもよい。

仮にドライバーの身長が高くても、2名の平均的な身長の大人が後席に快適に座ることができるのも印象的。トランク開口部が、荷室の底から相当高い位置にあるのだがトランク容量もなかなかのものである。

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