フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5TSI
公開 : 2017.02.06 05:40 更新 : 2017.05.29 18:56
ゴルフVIIの穏やかで安心感のあるハンドリングは、改良型でも健在だ。クラスで最高の運動性能を持つわけではないが、ダイレクトなステアリングや確かなダンピング、秀逸なボディ・コントロールは、不整路面もしっかりといなし、高い信頼性をみせる。硬めの乗り心地はクラス平均といったところだが、不快さはない。しかし、路面がスムースでない状況では、ロード・ノイズがやや気になる。
オプションのドライバー・プロファイルを装備すると、スロットル・レスポンスとステアリングの重さが異なるコンフォート/ノーマル/スポーツの3モードが選択できる。また、これもオプションのダイナミック・シャシー・コントロールは、3段階の硬さが設定されるアダプティブ・ダンパーだ。
■「買い」か?
日常遣いに優れ、リセール・バリューも高いハッチバックを探しているなら、ゴルフは最善の選択だ。価格は未発表だが、それでもこの1.5TSIは、いかなるライバルをも凌ぐ提案になるだろう。
エクステリアは控えめだが、その内側には大きな美徳を秘めている。それは、クラス水準を超えたインテリアだ。ステアリング・ホイールの前に据えられたディスプレイ式計器盤の効果ほど明白ではないが、マテリアルの品質や操作系の優れた配置、最新世代のインフォテインメント・システムなどもまた、より高価なクルマを思わせる雰囲気を作りだすことに寄与している。
VWのベストセラーの新型は、これまで通り高品質なプロダクトだ。傑出した洗練性と実用性、新型エンジンなど、すべてが従来と同等かそれ以上である。
オプションは相変わらず、クラス水準より高価で、アクティブ・インフォ・ディスプレイと9.2インチ・ディスプレイを備えるインフォテインメントはその最たるものだが、3種類のラインと細かく設定された装備類を上手に選べば、予算内でニーズを満たすことができるだろう。
■日本版編集部の見立て
今回施されたフェイスリフトでの目玉は、エントリー・モデルのエンジンが1.4ℓから1.5ℓへとスープアップされたこと。その新しい1.5TSIユニットの出来は、想像どおり完璧に近いものだという。早いもので、ゴルフVIIがデビューして5年目となるが、またまだこのセグメントのベンチマークとして高い水準に立ち続けている。
フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5TSIエボ
価格 | NA |
全長×全幅×全高 | NA |
最高速度 | 216km/h |
0-100km/h加速 | 8.3秒 |
燃費 | 19.6km/ℓ |
CO2排出量 | 116g/km |
乾燥重量 | 1294kg |
エンジン | 直列4気筒1498ccターボ・ガソリン |
最高出力 | 150ps/5000rpm |
最大トルク | 25.4kg-m/1500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |
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