text & photo:Yasuhiro Ohto (大音安弘)
旧車ファンにとって新年会のような存在である毎年恒例の「JCCAクラシックカー・フェスティバル・ニューイヤー・ミーティング」が、1月29日に東京・台場の青海臨時駐車場にて開催された。天候にも恵まれたこともあり、会場には朝から多くの旧車ファンが集い、ディスプレイされた参加車両の見学や旧車オーナーによるフリーマーケットも賑わいを見せた。また専門ショップのよるオートジャンブルも、イベント特価のものが多数みられたため、来場者たちの懐を大いに悩ませていたようだ。
同イベント初開催より40周年の節目となる本年のテーマカーは、「いすゞ車と日野車」とされ、いすゞ自動車の協力による特別展示を実施。小型トラックのベストセラーであり、現在も世界中で販売されているいすゞエルフの初代モデル(1964年型)とゼネラルモーターズとの提携により生まれた初代ジェミニ(1975年型)の2台が会場入り口ちかくに展示された。そのほかにも39台のいすゞと日野のクルマたちがコンクール・デレガンスにエントリー。どちらも歴史的に乗用車のラインアップが少なかったこともあり、エントリー車種が絞られてしまったが、その中にも普段はまずお目にかかれない希少な仕様が揃っていた。これもニューイヤー・ミーティングならではの光景といえるだろう。
今回の審査員は、旧車の造詣が深いモータージャーナリストである伊藤和彦さん、上野和秀さん、坂 和明さん、吉田拓生さんの4人が務め、注目の大賞は伊藤保義さんと1959年型日野ルノー4CVを選んだ。伊藤さんの4CVは、父親が新車で購入されたものを、家族で受け継いできたそう。そんなヒストリーと、当時の雰囲気を保つために走行中に外れる危険性があるホイールキャップやエンブレム、メッキパーツは普段は取り外すなど伊藤さんの丁寧な愛車への心遣いも評価されたようだ。このほかにも、状態が悪いにも関わらず、熱意により見事貴重なモデルを公道復帰させた1967年型いすゞベレット1500DXと1971年型日野コンテッサ1300(左ハンドル仕様)にレストア賞などが贈られた。
会場に集まった展示車を眺めていると、スポーツカーや高級車、大衆車といった固定ファンが多い車種だけでなく、その多くが消費され姿を消していった働くクルマの参加も増えてきたように感じられる。これらは憧れの高級車やスポーツカーといった主役とはならないだろうが、人々の生活に寄り添ってきたクルマたちであり、より郷愁を感じさせてくれるものだ。また変わり種として、軍用車の参加も見られるなど、新しい動きもある。オーナーたちはアメリカ軍服のコスプレをするなど、雰囲気もバッチリであった。このようにわずかながらに新たな動きも見られた今年のニューイヤー・ミーティング。来年もきっと新たな出会いで楽しませてくれることだろう。
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いすゞ自動車所有の1964年型いすゞエルフ(左)と1975年型いすゞジェミニセダンLTを特別展示。
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「初めて見た!」という声が多く聞かれた1954年型ダットサンDC4バン。ナンバーも当時ものだ。
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近年、懐かしい働くクルマたちの姿も多くみられるようになった。こちらは1968年型マツダT1500。
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第2次世界大戦中に米軍で活躍したM3ハーフトラック。荷台に乗車もでき、子供から大人まで大人気だった。
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VWタイプ1の派生モデルのひとつ、1942年型キューベルワーゲン。こちらも第2次世界大戦中にドイツ軍で活躍。
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ケータリングコーナーにもクラシックカーの姿が……。タイプ2のお店では、その場で焼き立てピザが楽しめた。
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今回も数多くのプロショップが出店し、朝早くから掘り出し物を探す熱心なファンで賑わっていた。
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大盛況だったACマインズのブース。ステッカーやロータス・グッズなどが人気を集めていた。
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ミニカーも豊富に揃っていたガレージイワサのブース。そのほか貴重なパーツなども販売されていた。
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アートインターナショナルは、英国製ライトウェイトスポーツカー「ZENOS 10S」を出展。その未来的なスタイルに注目が集まった。
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ケーターハム・ジャパンは、オリジナル・セブン60周年記念限定車のセブン・スピリットとそのモチーフとなったオリジナルを共に並べた。
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イタ車を得意とするトゥルッコは、シューズやヘルメットなどのサーキット用品を特価で用意。サイズ確認して購入できるので好評だった。
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タイムスリップしてきたような当時の雰囲気を備えた1972年型日産スカイラインのサービスカーも発見。
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オーナーズクラブ「group RUNABOUT」は、美しいグリーンの1978年型のフィアットX1/9を展示。
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日野コンテッサクラブは、初代と2代目、合わせて4台の展示。新旧コンテッサの比較をすることができた。
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「ロータス クレイズ&ロータスクラブオブジャパン」は、スーパーカーブームの花形であったロータス ヨーロッパ スペシャルを3台も並べた。
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2代目シビックも今やすっかり希少な存在に……。後期型は角目ライト仕様となり、上級グレードのCX-Sはサンルーフも標準だった。
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掘り出し物が並んだフリーマーケット。売る方も買う方も同じ旧車好きだけに、価格交渉だけでなく、お互いの愛車の話にも花が咲いていた。
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日野といすゞの車両がテーマカーだった今年のコンクール・デレガンスの受賞式。受賞された皆さんには、トロフィーと記念品が贈られた。
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大賞は伊藤保義さんと1959年型日野ルノー4CV。コンディションの素晴らしさと新車時からご家族で受け継いできたヒストリーが評価された。
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ベストサルーン賞は1981年型いすゞフローリアン2000TLの岡本尚久さんに。この希少なディーゼル仕様は奥さんの足グルマであることにも驚きだ。
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エレガンス賞は浅井克敏さんと1969年型いすゞ117クーペに。今でも毎週ドライブに連れ出し、グッドコンディションを維持しているそうだ。
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レストア賞の宇野哲夫さんと1967年型いすゞベレット1500DX。雑誌の売買欄で発見しほれ込み購入。痛みが激しかったが、見事に修復させた。
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同じくレストア賞に輝いた小林芳文さんと1971年型日野コンテッサ1300。沖縄で使われていたという珍しい左ハンドル仕様だ。
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1966年型日野コンテッサ1300S
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1966年型日野コンテッサ1300クーペ
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1968年型日野コンテッサ1300クーペ
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1966年型日野コンテッサ1300クーペライトウェイト
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1967年型いすゞベレット1300スペシャル
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1971年型いすゞベレット1600スポーツ
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1969年型いすゞベレット1600GT
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1969年型いすゞベレット1600GT
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1970年型いすゞベレット1600GT
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1971年型いすゞベレット1600GT
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1970年型いすゞベレット1600GT-R
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1970年型いすゞベレット1600GT-R
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1970年型いすゞベレット1600GT-R
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1970年型いすゞベレット1600GT-R
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1970年型いすゞベレット1600GT-R
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1971年型いすゞベレット1600GT-R
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1972年型いすゞベレット1600GT-R
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1973年型いすゞベレット1600GT-R
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1969年型いすゞベレット1600GTファストバック
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1973年型いすゞベレット1800GT
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1969年型いすゞ117クーペ
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1972年型いすゞ117クーペ
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1972年型いすゞ117クーペ
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1975年型いすゞ117クーペXC
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1980年型いすゞ117クーペ
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1979年型いすゞ117クーペXG
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1981年型いすゞ117クーペXE-L
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1981年型いすゞ117クーペXE-L
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1970年型いすゞフローリアンDX
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1984年型いすゞジェミニZZ(前期型マスク・モディファイ)
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1983年型いすゞジェミニZZ/T
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1983年型いすゞジェミニZZ/R
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1978年型いすゞトラックTWD