マツダMX-5 RF 2.0
公開 : 2017.02.10 05:40 更新 : 2017.05.29 19:12
では、洗練性はハードトップ仕様に期待されるレベルに達しているか。その判断は、使い方によって異なるだろう。
広いカントリーロードを流し、ひなびた村のガタゴト道を走るなら、RFは意義深いクルマだ。ただし、ハードトップとして日常遣いしながら、週末にオープンドライブの爽快さを楽しむような使い方の範疇では、という注釈付きで、だ。
走行中でも10km/h以下なら、たった12秒で開閉可能なルーフ・パネルだが、オープン状態でペースを上げて攻めると、最大の弱点を露呈することとなる。風切り音だ。
80km/hを超えると、頭の後に残ったルーフ後方へ巻き込まれた走行風がブンブンと唸り、狭いキャビンに並んで座る同乗者との会話もままならない。
では、飛ばすときはルーフを閉じればいいかというと、これがそうでもない。ルーフとサイド・ウインドウの間に挟まれたシールが、今度は音の原因となるのだ。洗練度を上げるための設計変更がかえって仇なすとは、皮肉としかいいようがない。