マツダMX-5ロケッティア(V6エンジン搭載車)
公開 : 2017.02.12 13:13 更新 : 2017.05.29 19:12
いつもの光景だが、何かが違う。目の前にいるのは ‘ただの’ ユーノス・ロードスターに見えるが、聞こえてくるサウンドはジャガーF-タイプのような美しいV6の調べなのだ。
ロードスターは世界的に見ても「楽しいクルマ」のひとつ。ただ、このページで紹介するクルマは何だかおかしい。どうしたというのだろうか。
初代の誕生からすでに27年が経ち、4代目へとタスキをつないでいるロードスター・シリーズ。頑なに4気筒、自然吸気にこだわりを持ったクルマである。
変化を遂げる機会を逃したのか? 違う、そうではない。開発者たちは常々「スポーツカーたるもの、軽量、シンプルで、かつバランスの良さが命である」と言っているのだ。
このクルマのオーナーであるサウジー・ブルースもそんなロードスターに魅せられたひとり。彼はガレージのロードスターを眺めながら、自身のクルマの俊敏さ、レスポスンスに満足していた。
ただし彼がほかのひととちがうのは、「パワー」という欲求に駆られた点だ。
手っ取り早い手段はアメリカで行われているようなV8を詰め込むこと。これこそがチューニングの真骨頂なのかもしれない。しかし彼は、ロードスターに載せるエンジンをV8ではなくV6にした。