ホンダ・シビック・タイプRブラック・エディション
公開 : 2017.02.13 00:00 更新 : 2017.05.29 19:09
■どんな感じ?
標準装備であるのがいささか気恥ずかしいほど派手なウイングとリップ・スポイラーを、さらに目立たせる方法があるとは思いもしなかった。
ブラック・エディションは、ウイングの翼端板とスポイラーのエッジを赤く塗ってみせたのだ。ついでに、ホイールのリムにもピンストライプが入る。
短絡的なペイントで、ここまであからさまに「道を空けろ!」と主張するものは、少なくともメーカー純正品としてはないのではなかろうか。
当然ながら、運転すれば普通のタイプRとなにひとつ変わらない。恐怖に白目をむくほどのパワー・デリバリー、ストロークが短くタイトなシフト・レバー、顔が歪むほど強烈な回頭性とグリップ。
サスペンションは、ノーマル・モードでは硬いがしなやか。R+モードでは正直いって快適性は望めないが、その分、楽しみをひたすらに追求している。
モディファイされたインテリアは、むしろ通常のモデルよりもタイプRのキャラクターにマッチしている。送風口周りの赤いトリムは安っぽいが、黒地に赤い差し色が入るシートは、色使いが逆となるノーマルモデルのそれより好ましい。
その上、GTグレードの快適装備はすべて揃う。
リア・パーキングカメラ、タッチパネル式ナビゲーション・システム、左右独立エアコン、オートのライトとワイパー、クルーズ・コントロール、そして快適でサポート性も秀逸なスポーツシート。それらは、ひとつも欠けていない。