日産オール・ラインナップ 氷上・雪上試乗会
公開 : 2017.02.13 11:26 更新 : 2017.05.29 19:26
ノートe-POWERは回生ブレーキが意図的にやや明確にセットされている。Dレンジでは通常のガソリン車のエンジン・ブレーキ程度の減速Gが得られ、Bレンジではそれがやや強まる他、Sモード/エコノミー・モードではブレーキ・ペダルを踏まないで停止できる、ワンペダル・ドライビングを可能にしている。
e-POWER NISMOはそれよりもさらにやや強めの回生セッティングを与えているから、右足の動きひとつで標準のe-POWERより一段とメリハリのあるドライビングが可能になるのも、スポーティな印象を強調している。ただし、ワンペダル・ドライビングの先達であるBMW i3ほど強い減速Gは、与えていないという。
e-POWER NISMOがfun to driveだったもうひとつの理由は、補強されたシャシーや専用サスペンション、それに専用ステアリング・ホイールなどがもたらす、適度に俊敏で軽快感のあるハンドリングにあった。その挙動は雪道でも愉しかったから、例の強力な回生ブレーキと相まって、ドライなワインディングやあるいは市街地でも愉しめるだろうと思われる。
ノートe-POWER、こと燃費に関しては、ライバルとされるトヨタ・アクアにやや及ばないとされているらしいが、回生ブレーキの効果もあって、ドライビングの愉しさではアクアを凌いでいると思う。でその、e-POWERのfun to driveをより鮮明に表現したのが、このNISMOというわけだ。
ノートe-POWER NISMOは245万8080円で、177~224万円の範囲にあるノーマル系ノートe-POWERと比べると、最上級モデルよりさらに20万円強高いプライス設定だ。しかも試乗車は、ラインオプションが53万円強、ディーラーオプションが30万円弱備わっていたから、車両価格総計328万6459円とけっこうな額になるのを、覚えておくべきだろう。