イヴォーク・コンバーチブルをオープンで雪上ドライブ!

公開 : 2017.02.14 05:50  更新 : 2017.05.29 19:18

  • 横置きの2.0ℓターボ。車重は2t超えながら、JC08モード燃費は9.6km/ℓ。

少しずつペースを上げていくと、タイトコーナーでは微かにアンダーステアが顔を覗かせるようになるが、こちらがスロットルを調整したり修正舵を当てるまでもなく、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)をはじめとする電子制御がエンジントルクや4輪のブレーキを操作して、走行ラインを戻してくれる。それでいて、タイヤのグリップが変化する様子が操作系からドライバーにしっかりと伝わってくるので、安心してペースを保つことができる。広い雪原で敢えて少しラフに走らせてみたのだが、DSCをオフにしない限りテールを振り出すようなアクションを起こすことができないほどのスタビリティなのである。

今回よりもさらに滑りやすいような難しい道路状況であれば、ATPC(オールテレイン・プログレス・コントロール)に頼ることもできる。これは、30km/h以下のオフロード用クルーズコントロールのようなもので、微妙なスロットル操作をクルマに任せることで、ドライバーはステアリング操作に集中することができるのである。

「オープンエアSUV」は、アリなのか?

一言でフルタイム4駆とはいっても、エンジンを横置きしているイヴォークはFF由来のオンデマンド4駆である。このため普段のオンロード走行ではほとんどのトルクをフロントタイヤに伝達することで省燃費と軽快なドライブフィールを実現しているのだが、雪道で試したイヴォークは4輪にしっかりと駆動トルクを掛けて走る4駆そのものだった。しかもオープンモデルであるイヴォーク・コンバーチブルならば、外気の温度変化や風の有無を感じながら、視界は他のSUVとは比べられないほど広く、しかも走らせた際の重心の低さもしっかりと感じることができる。路面のコンディションを選ばず上質なアウトドア・ドライブを愉しむ、これこそイヴォーク・コンバーチブルだけが実現可能な能力なのである。史上初のオープンエアSUV、これはアリだ。というか恐らく、イヴォークが切り開いたこの分野には今後必ずやライバルが登場するだろう。

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