新型CX-5、公道試乗の手応えは、ガソリンか? ディーゼルか?

公開 : 2017.02.15 05:55  更新 : 2017.07.20 18:02

  • 赤の試乗車はディーゼルのXDプロアクティブ。

  • リアハッチの電動開閉はLパッケージに標準装備。動作中にボタンを押せば、好みの位置で止まる。

サスとGVCのコンビネーションがもたらす穏やかでいて緩みのない操縦特性。収束性のいい挙動や少ない荷重移動。ちょっと重めで据わりのいい操舵感覚。ACC(追従クルコン)は速度差のある前走車に追いついた時の減速制御も自然。操作感覚や運転支援の介入の仕方も含めて安心感を覚えるタイプ。安定と落ち着きを核にした走行特性なので際どいスポーツ感覚やオーバーアクション気味のドライビングを求めるマニアの口には馴染まないかもしれないが、マツダの目指している走りがひしひしと伝わってくる。一般的に言う操る手応えを求める「ファン・トゥ・ドライブ」とは異質な「操り心地」のよさが見所。大人味の走りと換言してもいい。

こういった基本特性は搭載エンジンや駆動方式による違いがあまりない。ならば最も安価な2.0ℓの2WD車を選ぶのが「得」というのは一面では正しいのだが…

意外につきがいい2.0ℓガソリン・ユニット

スペックからすれば厳しいと予想される2.0ℓ車も、実際に乗ってみると意外な余力感。浅い踏み込みでも即座にトルクを立ち上げる。つきがいい分、踏み込み量も少なく、緩加速も巡航ギアを維持してこなす。もう少し加速を強めればダウンシフトするが、そのタイミングは2.5ℓ車よりもちょっと早い程度。やたら回転を上げるようなトルク不足の印象はない。

しかし、ダウンシフトした後の加速ギア使用時間は最大トルクに比例する。最もトルクフルなディーゼル車はダウンシフトしても余程の踏み込みでなければすぐにアップシフトする。同じような状況でも2.0ℓ車は加速ギアを維持し、狙いの速度に達してペダルを緩めて巡航ギアにアップシフトする。2.5ℓ車はその中間くらいの感じだ。巡航ギアを維持できる時間あるいはエンジン回転数の変化の少なさは上位モデルが勝る。

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