7代目BMW 5シリーズに国内初試乗 523dディーゼルの出来は? 540iも少々
公開 : 2017.02.16 22:15 更新 : 2017.05.29 14:39
■どんな感じ?
BMWの新型523dは、従来の523dのいいところを伸ばしている。その代表的なものが燃費だ。従来は16.6km/ℓだったものが、新型では21.5km/ℓ(JC08モード)なのだ。
同時に新型523dは加速性能も上がっている。静止から時速100kmに加速するのに要する時間は8.1秒から7.5秒へと大きく短縮されている。
BMWジャパンの広報担当者は、燃費と性能がともに向上した理由として、エンジンのチューニングと車体の軽量化をともに挙げている。
実際に523dは軽やかだ。全長4945mmもあるのだけれど、操縦していると大きさや重量のことなどほとんど気にならない。
ディーゼル・エンジンの音は低く抑えられている。さらにここが大事なところだと僕は思うのだけれど、耳に心地よい音質に上手に調整されている。じつはBMWはどのモデルでも音づくりが上手だと思う。523dも例外でないのだ。
4000rpmで最大トルクの40.8kg-mという設定の4気筒エンジンは、いっぽうで最高出力は5000rpmで発生。回す楽しみを与えてくれつつ、燃費も考慮している。じつは低めの回転で最高出力を出すのは意外に難しく、きわめて今日的な作りに成功しているのだ。
力強い気持ちよさはスタート時にとどまらない。いつまでもぐいぐいと大きな力で背中を押される感覚がまことによい。
いまの欧州のパワープラントは2000rpmまでで実用充分な力を出す。523dも市街地でなら1500rpmと2000rpmのあいだで充分にこと足りる。ここも現代的だ。
もうひとつの魅力は操縦性である。