7代目BMW 5シリーズに国内初試乗 523dディーゼルの出来は? 540iも少々
公開 : 2017.02.16 22:15 更新 : 2017.05.29 14:39
新型BMW523dは軽やかなフットワークを持つ。ステアリング・ホイールを切ったときに、一種の “ため” があって、そこからフロント外側がやや沈みぎみになる姿勢変化なおなじみのもの。
車体の姿勢変化は無理に抑え込んでロールをしないような不自然さはない。フロント・サスペンション・システムのたわみ感はドライバーの感覚にぴったりである。
コーナーの頂点をすぎて出口に向けて加速していくときの、後ろ足で地面を蹴って疾走するかんじもみごと。期待どおりで気持ちのよいものだ。
いいクルマだなあと声が出そうになる。BMWの運転感覚が好きなひとなら、絶対に期待を裏切られないだろう。
523dはしかも足まわりの動きがしなやかである。ステアリング・ホイールに路面からの振動をわりとダイレクトに伝える設定こそスポーティなBMWならではだが、乗員が不快になる揺れはいっさいない。
操縦していると高級セダンのよさがじわじわっと身にしみてくる感覚がある。しっとりしていて、静かで、それでいて操縦の楽しさを感じられるからだ。
内装の作りもよく、後席の広さも充分。日本だと充分すぎるぐらいだ。3シリーズでもいいのだけれど着座位置が低すぎて、歳をとってくると乗り降りがしんどくなる。新型5シリーズではもっと自然な乗降性だった。
先進的安全技術や自動運転に向けたテクノロジーを数多く搭載しているのも、新型5シリーズのセリング・ポイントだ。