5代目ディスカバリー まずはインジニウム・ディーゼルを試乗 6ページ37枚の写真とともに
公開 : 2017.02.17 12:14 更新 : 2017.05.29 19:17
■「買い」か?
わかっている。「英国の、英国人による、英国車のためのAUTOCARが、英国びいきを発動したのだろう」とお思いだろうことは。
しかし、断っておきたい。
グループ・テストでは、必ずしも英国車が勝利を収めてはいないことを。
私が担当したものに限っても、昨年の本格SUV対決では先代ディスカバリーではなくXC90に票を投じたし、クロスオーバーSUVを集めたときはディスカバリー・スポーツの静粛性がアウディQ5はおろか、下手をしたらメルセデス・ベンツGLCにすら及ばないのではないかと書いている。
乗り心地やハンドリングを絶賛してやまないジャガーXEにしても、総合点ではBMW 3シリーズに敵わないと結論づけた。
評価はあくまでも公平に行っている。その上で、新型ディスカバリーにはきわめて深い感銘を受けたとしかいいようがない。
エクステリアのデザインに関しては、全面的に賛成とまでは言えない。しかし、ショールームに並ぶのさえ待たずに、2万台規模のオーダーがゲイドンに殺到したと聞けば、むしろそのルックスに疑問を感じているのが私だけかもしれないという気になってくる。
見た目は、いかにもアウトドア志向の無骨な先代とは似ても似つかないが、大人数が快適に移動でき、本格オフロード走行もこなせる本質的な特性は正常進化を遂げている。
はっきり言おう。新型のルックスは、正直なところ失敗だと思う。近い将来、先代や先々代が、麗しきクラシックとして評価を上げるに違いない。
しかし、それと同じくらい確信していることがある。それは、新型ディスカバリーが、世界屈指の有能なクルマだということだ。
■日本版編集部の見立て
マット・プライヤーはそのスタイルに疑問を持っているようだが、その個人的な好みを除けば、最高点にほぼ近い星4つ半をAUTOCARはディスカバリーに与えている。一刻も早く日本でそのステアリングを握ってみたいモデルだ。
ランドローバー・ディスカバリー 2.0 SD4 HSE
価格 | £56,995(809万円) |
全長×全幅×全高 | 4970×2073×1888mm |
最高速度 | 206km/h |
0-100km/h加速 | 8.0秒 |
燃費 | 15.9km/ℓ |
CO2排出量 | 165g/km |
乾燥重量 | 2184kg |
エンジン | 直列4気筒1999ccディーゼル |
最高出力 | 241ps/4000rpm |
最大トルク | 40.8kg-m/1500rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |
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