BMW 5シリーズ英国仕様の最安価版、520dディーゼル Eクラス/XFに勝てるか?
公開 : 2017.02.20 11:00 更新 : 2017.05.29 14:39
■どんな感じ?
英国の公道で乗る新型5シリーズは、期待していたより扱いにくい。19インチのタイヤとアダプティブでないダンパーを組み合わせるMスポーツなど選ぼうものなら、失望さえ感じるだろう。英国のアスファルト舗装に多く見られるひどい不整を、ほとんど拾ってしまうのだから。
大径ホイールのルックスは、17インチか18インチに留めておいたほうがいい。扁平率の高いタイヤに£985(14万円)のアダプティブ・ダンパーを組み合わせ、コンフォート・モードに入れれば、浮かぶように走るクルマに早変わりだ。
5シリーズの真に印象的なところは、ファンタスティックなまでの快適性と、優れたボディ・コントロールとの融合にある。これに比べれば、ライバルのメルセデスEクラスはロールが大きく、のたうって走るように感じられる。
反応の鋭さやフロント・タイヤから伝わるフィールについては、ジャガーXFの方が上だ。5シリーズのステアリングはこれよりスローでフィールに欠けるが、躍起になって走らせなければリラックスして乗れるし、狙ったところへノーズをきっちり向ける精確さに不満なところはまったくない。
BMWの基本ルールともいうべき前後イコールの重量配分と、それが生み出すバランスのいいハンドリングはもちろん健在だ。