打倒BMW X3 VWティグアンの最強グレード2.0 BiTDIが優れているワケ
公開 : 2017.02.22 20:26 更新 : 2017.05.29 18:56
日本でも先ごろデビューしたティグアンのなかで、もっともパワフルなエンジンを載せる2.0 BiTDI。AUTOCARイチの皮肉屋、ニック・カケットを黙らせる理由は何だろう?
■どんなクルマ?
発表から1年余りが経過し、ティグアンはSUV市場のちょっとした隙間を埋めてきた。BMW X3より明らかに低い価格や、比較には少し距離のあるセアト・アテカより上質な仕立てを武器に、この市場に属するその他の競合車に対して若干優位に立ってきたのだ。
ちなみにわれわれは、以前の試乗記で “消費者の期待に応える出来だ” と報じた。今のところ、その考えは、他のいかなる競合車を試乗した後でも変わることはない。
フォルクスワーゲンの自信は相当なものだろう。
イギリス向けのモデル・ラインナップに新しく加わった新しいティグアンは、最高位エンジンを搭載する。既にパサートに搭載されている240psを発する2.0ℓツインターボTDIエンジンは、その豊富な潜在能力を考えると、ティグアンに与える方がより適当であるし、なんといっても、それを武器にこの4輪駆動のSUVをX3 xDrive30dの陣営の奥深くまで送り込むのだから。
もちろんBMWの誇る珠玉の直列6気筒ディーゼル・エンジンに対抗するには、それ相応の英知が必要だ。
フォルクスワーゲンは、大と小のタービンを組み合わせたシーケンシャル・ターボを使って200barの燃焼圧を生みだし、自身の直列4気筒エンジンから滞りなく51.0kg-mのトルクを導きだす事に成功している。このエンジン用にあつらえたシリンダー・ヘッドとガスケットは、汎用2.0ℓブロックの上に載る。標準の7速DSGオートマチック・トランスミッションを介した、燃費テストで15.6km/ℓを記録し、167g/kmの二酸化炭素を発する。