アルファ・ジュリア2.0ℓガソリン 本命といざ対局 だがジャガーのほうが……
公開 : 2017.02.23 21:27 更新 : 2017.05.29 18:24
■どんな感じ?
なんとまぁ楽しいことか。“たった200ps” のガソリン・エンジンは、ジュリアのベストにはなりえないとお思いだろうが、高回転志向のユニットは運転を楽しませてくれる。
エグゾースト・ノートがまた素晴らしく、加速に色を添える。ごく低速から湧き上がるディーゼルの力強さが、もはや恋しいとは思わないほどだ。実際、速さはフィーリングだけではない。0-100km/h加速は6.6秒で、320iの7.2秒を凌いでいる。
これは、クイックな変速を見せる8速ATの貢献も大きいだろう。シフト・パドルが備わることで、ピーク・パワー発生域をキープしやすくなり、それが数字に表れる速さを生み、運転に夢中にさせてくれる。
ステアリングは軽くクイックだが、軽すぎることはなく、フィードバックも適度に感じられる。ターンインは素早く、それでいてコーナーでは穏やかな安定感を示す。
乗り心地はやや硬いが快適で、苛立ちを覚えることはない。ダンパーはパッシブ式だが、文句なくボディをコントロールしているのが感じられる。
海外試乗では、天啓とも言える才能に満ちていると評価したが、それは英国の路上でも同じだった。ドイツ勢のライバルと比べても、このアルファ・ロメオの方が飛ばすのが楽しい。
その分野ではジャガーXEのダイナミクスがひときわ光るが、ジュリアの与えてくれるコンフィデンスはそれと同レベルにある。そこに穏やかさや安定感が、こちらは加わっている。