テスラのエントリー・グレード、モデル3は7月から生産開始だが…
公開 : 2017.02.24 12:59 更新 : 2017.06.01 00:29
テスラにとって、より大きなマス・マーケットを狙う重要なモデルであるモデル3は、その生産が7月からスタートする。デリバリーは2018年初頭からを予定している。
資金集めが鍵となるモデル3の本格生産
テスラはモデル3の生産が当初の計画通り7月からスタートすると発表した。しかし、資金調達が必要になることは明白だ。
このモデル3の生産開始は2018年にずれ込むと思われてきた。しかし、テスラのCEO、イーロン・マスクは、生産開始直後でも1週間に付き5,000台、そして今年の終わりには1週間に付き10,000台のモデル3を生産するつもりだと、投資家に対して電話会議を通じて説明をしている。
そして、投資家たちのリスクを減らすために、マスクは資本を集める方向で動いている。
「われわれのファイナンシャル・プランでは、モデル3のために新たに資本を増資する必要はないと考えだった。とはいえ、われわれが土俵際に立っているというのも事実。いくつかのオプションを考えているが、リクスを減らすために資本を増やすというのも、ひとつの手だと思う。」とコメントしている。
また、マスクは、$35,000(395万円)というエントリー・レベルのモデル3の詳細は、生産が始まる7月まで公表されないかもしれないとほのめかした。
7月から生産は始まるが、本格的な稼働は9月頃になるという。
2020年には1,000,000台の生産が目標
テスラは今年の生産目標をモデルSとモデルX合わせて47,000台から50,000台としていたが、モデル3の生産目標は明かさなかった。しかし、£38億(5,400億円)を掛けて建設するギガ・ファクトリーが完成すると、2018年には500,000台、2020年には1,000,000台のテスラを届けることになるという公約を再確認している。
ちなみにテスラ3は、既に373,000台の予約をとりつけている。
新しい投資は、モデル3のためのものではなく、コンパクトSUVであるモデルYのためのもの。更に続くカーゴ・バン、マイクロバス、ピックアップ・トラックのためのものだという。
なお、テスラのCFO(最高財務責任者)であったジェイソン・ホイーラーは4月にテスラを退職することになった。前任者のデーパク・アフジャがCFOに再び返り咲くという。アフジャはフォードに15年間勤めた後に、2010年よりテスラに入社した人物だ。