ダウンサイズ・エンジンに最適なスーパーチャージャー、トロトレックVチャージ

公開 : 2017.02.26 07:00  更新 : 2017.06.01 00:29

フォーカス・エコブーストで行われたテストでは、パワーは30%、トルクは40%アップ

トロトレックでは、このVチャージをフォード・フォーカス・タイタニウム1.0Tエコブーストに装備してみた。ターボチャージャー+スーパーチャージャーという2ステージ・ブースティング・システムとして作動することになるが、その結果、パワーは125psから160psにまで上がり、トルクは17.3kg-mから25.4kg-mまで40%も向上している。

Vチャージの正式名称は、バリアブル・レシオ・メカニズム・ブースティングという。

従来の過給器と異なり、非常に低い回転で多くのブーストを生み出すことができるのが特徴。エンジンの回転に合わせて、その回転速度は最大88,125rpmにまで達するという。従来の過給器ではエンジンの回転が落ちると、ブーストは落ちる。これはターボチャージャーでも同じことだが、このVチャージにはそれがない。

また、Vチャージを装備すると、ディーゼルのように1200rpmからトルクを生み出すことができる。そして3500rpm程度でターボチャージャーにその役目をスイッチする。

Vチャージは、バリエーターと呼ばれるものを使用するという。これは歯のないディスクとローラーを組み合わせたもので、薄い膜を通してディスクとローラーが触れずに相互作用するというものだ。残念ながら、その構造図などがないために、なんとも曖昧な説明だが、現時点で知ることができるのは、このぐらいの情報だ。

現在、いくつかのメーカーと交渉に入っており、トロトレックはこのシステムが2020年から2022年までに生産開始されることを望んでいるという。

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