一足先にフォルクスワーゲンI.Dコンセプトにトライ 「未来を目撃した気がした」理由とは?
公開 : 2017.03.06 18:50 更新 : 2017.05.29 18:56
まずは、プラットフォームの多才性に感心する。MEBプラットフォームは、驚くほどの柔軟性を持っており、ポロのような小さなクルマを造ることもできるし、本年初頭に発表されたMEBをベースにしたI.D Buzzの名のもとで提案されたキャンピングカーのような大きなクルマも造ることができる。
航続距離に関しては、2020年にI.Dが、およそ£22,000(308万円)で発売される時、エントリー・レベルのそれは約402kmを走破する航続距離を備えるという情報を既に手にしている。
これは、来月発売されるe-ゴルフが提供する約300kmより使い勝手がよい。
しかし、I.Dの実力はここに留まらず、追加のバッテリー・パックを備えることによって、航続距離は約600kmになる。この追加機能は、購入後でも搭載可能で、しかも搭載される全てのバッテリーは、技術の進歩に応じてアップグレードすることができる。
したがって、このコンセプトカーは、2020年の半自動運転のクルマのために提供されるよりも、2025年頃に一般的になっているであろう自動運転を可能にするI.Dのために提供されるべきであろうと思う。
屋根に備え付けられた4つのレーダーは、このクルマがリアルタイムに周囲の情報を採取する上で重要なものであり、自動運転モードに切り替わった時に、六角形のステアリングがダッシュボードに吸い込まれ、そのうえをディスプレイがカバーする。
また、フォルクスワーゲンのいうところの拡張現実がヘッドアップ・ディスプレイを介して備えられる。これは、単に道先を案内するだけでなく、リアルな表情をもってこの先に訪れる情景を運転手にみせるものである。
フォルクスワーゲンは、この技術を応用して、ラリー・ドライバー向けにヴァーチャル・ペース・ノートを開発すべきだとも思う。