466psのEV、ルノー・ゾエe-スポーツ・コンセプト ジュネーブ
公開 : 2017.03.08 21:21 更新 : 2017.06.01 00:27
ルノーのEVモデル、ゾエに、フォーミュラEの技術を注ぎ込んだゾエe-スポーツ・コンセプトが発表された。モーターのパワーは466ps、そして0-100km/h加速が3.2秒というEVホット・ハッチに仕上がっている。
プロダクション化の予定はなし
EVモデルと言えば、そのドライブ・レンジを伸ばすことに各社凌ぎを削っているが、このゾエe-スポーツ・コンセプトは、それとはまったく別方向のパフォーマンスの向上だけを目的としたモデルだ。
もちろんプロダクションの計画はないが、昨年のパリで公開されたトレザー・コンセプトに引き続き、EVの可能性を追求したモデルだ。
「ゾエe-スポーツはロード・ユースもサーキットも想定していない」とスポークスマンはコメントしているが、FIAの安全基準を満たすように製作されており、サーキット・イベントなどに今後姿を見せることになるという。
2モーターで466psを発生
ゾエe-スポーツは、2台のモーターを持ち、パワーは466ps/4300rpm、トルクは65.1kg-mという値だ。パフォーマンスは、0-100km/h加速が3.2秒、0-200km/h加速が10秒未満であるとアナウンスされる。
フロント・アクスルとリア・アクスルに取り付けられるモーターは同一のもの。フォーミュラEのように高容量の永久磁石が使われる。
バッテリーは40kWhで、これは標準的なゾエと同じ容量だ。
このゾエe-スポーツ・コンセプトには4つのドライビング・モードがある。モードによってパフォーマンス重視か、航続距離重視かを選択できる。
シャシーも本格的
チューブラー・スティール・シャシーは、ヒルクライムやアイス・レースに出場しているルノー・スポールのレーシングカーに使用されるものと同じ。ボディはカーボンファイバー製で、バッテリーを含む車重は1400kgだ。
標準的なゾエに対して、コーナリング性能を向上させるために車高は落とされ、トレッドが拡大される。メガーヌR.S.275トロフィー-Rに使用されるダブル・ウィッシュボーン・サスペンション、大径のブレーキ、アジャスタブル・ダンパー、そして20インチ・ホイールが装着される。
また、フロントのエアダムは新デザインで、フラット・ボトムとフォーミュラEなみのディフューザー、カーボンファイバー製リア・スポイラーなどで空力的な強化を受ける。
ルノーのEV責任者、ジル・ノーマンは、「これは情熱がすべてのクルマだ。それと共に、このクルマはコンセプト・モデルである」と語っている。