エンジン・スターターを押して、ギアをドライブへ入れれば、RS3は大きな衝撃と共に始動する。車道へ出ると、１→２→４→５→３番という特殊な爆発順序となるエンジンの独特なアピールを感じる。

エグゾースト内部のフラップが解放され、音量が増すダイナミック・モードを選択した時、アピールはさらに激しさを増す。

より低回転からパワーが享受されることにより、低速域のレスポンスと取り扱いが向上している。幹線道で飛ばしてみても、この新しいエンジンは中速域でも力強さが増していることを確認できるであろう。

そして、高回転で回せば、先代の鉄製ブロックでは得られなかった至福の時が織り込まれている。

改めて言うまでもないが、RS3スポーツバックは俊足だ。パワー・ウエイト・レシオは、１トンあたり23ps向上し、0-100km/h加速を4.1秒でこなす。

これは、先代よりも0.2秒速く、A45 4MATICと比べても0.1秒速い。最高速度は250km/hでリミッターが作動するが、介入速度を280km/hへ変更することも可能だ。

エンジン以外にも見るべきところがある。