アウディRS3スポーツバックが刷新 日本導入前にオマーンで試乗 第一印象は?
公開 : 2017.03.24 11:00 更新 : 2017.05.29 18:13
エンジンが今回の刷新のハイライトであることに間違いないが、スポーツ・モードを選択した時、改良されたデュアル・クラッチ・トランスミッションと4WDシステムの恩恵により、加速感と応答性の気持ちよさが印象的に残る。これらの組み合わせによって、コンディションが許せば、このクルマはとんでもないパフォーマンスを発揮する。
火を吹く様なパフォーマンスばかりに目が向いてしまうが、コンフォート・モードを選択すれば、RS3は、その凄まじいフラット・トルクから、快適なクルージングを約束する。
改良を受けた4WDシステムは、前後の駆動の配分を緻密に管理し、ワインディング・ロードでは、有り余るほどのグリップを予感させる。
試乗車には、オプションで用意される255/30のピレリP-ゼロ・タイヤがフロントに装着されていたのだが、パフォーマンスの高さゆえ限界を試すのに、多大な本気度と速いコーナーリング・スピードを要した。
コーナーリング時に、より自信を持って進入できるし、アンダーステアの対処も改善している。「先代と比較して、より楽しく運転できる」と言う、アウディの主張を裏付けている。
そして、限界域での挙動も掴みやすい。しかしながら、グリップを失うこともないし、コーナーの立ち上がりで思い切ってアクセルを開けても有り余る程のパワーが喪失されているという感じもない。さらに追い込んでいくと、そこには、より洗練されたバランスと車両制御に裏付けされたチャレンジが待っている。
都市部で運転した時に感じられた、応答性にやや欠けた軽いステアリングは、一旦幹線道へ出て高速で運転すると改善してゆく。