マイチェン後のVWゴルフRに試乗 「わずかな違い」を体感できるか 310psはまたも5つ星
公開 : 2017.03.31 11:02 更新 : 2017.05.29 18:56
■どんな感じ?
内外装は大幅な変更なし 気になるところ1点
見た目は至ってふつうである。フォルクスワーゲンのデザイナーはエクステリアの意匠変更には全く興味がなかったようで、注意して眺めてみるとLEDを採用した新しいライトとデザインが変更されたバンパーに気がつくといった程度だ。
しかし、控えめな佇まいは、いつものRの魅力のひとつ。ファミリー・ハッチバックの群れに忍ばせ、数少ないわかる人にはわかる、Rのバッチが輝いている。それだけでいい。
インテリアの変更もエクステリアのそれに等しくわずかだ。しかし、目に見えない部分の変更は著しいといえるかもしれない。
ヴァーチャル・コックピット・スタイルを駆使して、あなたの好みの仕様にデザインできるデジタル・インストルメント・クラスターとジェスチャーで指示を出すことができるセントラル・インフォメーション・システムが加わっているからだ。
動作は切れがよく明快。周りのボタンやロータリー・スイッチを排除し、すっきりした印象を受ける。
一方、エルゴノミクスの観点からは疑問が残る。運転中ならば、触るだけでは区別が付かない単一なスクリーン上の特定の場所を手探りするのはいやだ。物理スイッチの方が断然操作しやい。
あくまで控えめ しかし、ふつうではない
エンジンをスタートさせると、あたかも周りに同化することを拒んでいる様な主張をもった音が聞こえる。
意図的に演出された音で、自然な響きとは言えないないが、適度にやんちゃなサウンドに仕立て上げられている。
踏み込んでみると、エンジンの切れ味はよく、回転にストレスもない。俊足といってよいレベルにある加速力のおかげで、気持ちも盛りあがる。制限速度を超えてしまわないように、気を使わなければならない。
にもかかわらず、燃費はすこぶる良好だ。
また、ゆっくりとしたペースで走りたい場合も心配はいらない、アダプティブ・クルーズ・コントロール、歩行者保護機能、衝突被害軽減ブレーキ等が標準で装備され、安全性にも抜かりはない。