VWゴルフVIIがマイナーチェンジ 新型を前にそれでも「模範解答」か 1.0 TSIを試す
公開 : 2017.04.04 12:00 更新 : 2017.05.29 18:56
■どんな感じ?
決して速くないが、エンジンは「模範解答」
このクルマに搭載される110ps仕様の1.0TSIユニットは、エントリー・グレードのエンジンではない。この下には85ps仕様も設定されている。とはいえ、まず買うなら110ps仕様が一番のおすすめだ。
1.0ℓの3気筒で力不足ではないのか、というのが最大の疑問だと思う。だが、このクルマの重量は、ドライバーと燃料込みで1216kgと、現在の水準に照らせば決して重いとは言えない。
しかもトルクは、発生回転域がやや狭くなるものの、絶対値は125ps仕様の1.4TSIとさほど変わらない。
よほどのスタート・ダッシュを決めようとでもしないかぎり、3気筒エンジンは、発進時に回転をやたら上げる必要がない。
もっと元気に走りたくてエンジンに鞭を入れれば、3気筒特有の好戦的な音色で高らかに歌い出す。
たしかに、速いとは言えないのだが、市街地で乗る時間が大半を占めるのであれば完璧なまでに上々で、遠出をしなくてはならない場合にも、110km/hくらいまでならイライラさせられることはない。法定速度を順守するなら、問題はないわけだ。
これが高速道路で追い越し車線を頻繁に使うドライバーだったりすると、経済性に目をつぶってスロットル・ペダルを強く踏み込まなければならなくなる。比較的簡単に16km/ℓ以上の燃費を達成できることを考えれば、あまり悲しいことではないけれど。
そのほかの部分からは、これまでと同様に洗練された印象を受ける。