ニュルブルクリンクの記録は信じていい? メーカー独自の計測手法 それに対する新提案とは
公開 : 2017.04.09 11:20 更新 : 2017.06.01 00:24
グリッケンハウスの提案
「わたしからの提案は、グリッケンハウス・ロード・カップの開催です。ニュルブルリンク24時間耐久レースの予選の後に行うものです」
そして、彼はこう続けた。
「参加車は法的に公道を走れるクルマでなくてはなりません。ケルンをスタート地点として、ニュルブルリンクまで自走します」
「ここで使われるタイヤは、タイム・アタックの時に使われるのと同じタイヤで、サーキット仕様の特別仕様のものではなく、法的に認められる公道仕様のタイヤでなければなりません。こうすることで、すべての参加車は同じ条件で走って、記録を採ることができます。シンプルなルールです」
彼の提案はスリリングでもあり、また現実的でもない。実際ニュルブルリンクのオフィシャルは、今のところこの提案を受け入れていない。
しかし、彼は、これまでにニュルブルリンク24時間耐久レースの予選でファステスト・ラップを記録した競合チームに、トロフィーと賞金を授与している。
同時に彼もまた挑戦者であり、かなりの額の自己の資産を投じて、ピニンファリーナに命じてフェラーリP4/5を造らせ、それを「コンペティツィオーネ」バージョンへと昇華させている。
また、彼は、約22億円以上を費やして、SCG003を造り、レースに参加している。これは、彼の提案に秘めた動機となっており、SCG003の「ストラダーレ」バージョンは、ニュルブルリンク北コースで最速となると彼は自負しているのだ。
問題は自動車メーカーが彼の挑戦を受けるかどうかだ。グリッケンハウスは、オフィシャルからは正式に承認されないとしても、お金持ち達が自分の所有車をプロのドラーバーに託し参加してくれるだろうと願う。
競合車についても大いに語ってくれた。例えば、アストン マーティン・ヴァルキリーだ。「メーカーは4.5Gでコーナーリングをするといいますが……」と彼は切り出す。