VWゴルフGTIの兄弟、スコダ・オクタビアvRS 「優等生」には変わりなし
公開 : 2017.04.11 18:00 更新 : 2017.05.29 18:39
スコダ・オクタビアvRSと聞いてもピンとこないかもしれませんが、VWゴルフGTIの兄弟と聞けば「ちょっと読んでみるか」となるかもしれませんね。優れたクルマです。
■どんなクルマ?
TSIはGTI、TDIはGTDと(ほぼ)同じ
スコダの最もホットなグレードであるvRSだが、Bセグメントのファビアの現行モデルでは設定されず、フラッグシップのスパーブには開発時点で用意されないことが決定された。
したがって、現在vRSはこのオクタビアにのみ存在する。今回、オクタビアのフェイスリフトの一環で、vRSも仕様変更。新規デザインの適用だけでなく、2.0 TSIユニットのパワーアップも実施し、標準仕様は10psアップの230psになったほか、245ps版も近く登場予定だ。そのTSI仕様は、基本的にフォルクスワーゲン・ゴルフGTIがベース。
対して、今回の試乗車はディーゼル・モデルで、英国市場ではこちらの方が支持を集めるだろう。184psの2.0TDIなど、メカニズムはゴルフGTDに準じたものだが、フォルクスワーゲン版の兄弟車では選択できない4WD仕様が設定されている。
定評あるオクタビアの実用性はそのままに、フェイスリフトでは機能面を向上も図られた。新型の「i.e.」インフォテインメント・システムや最新の安全デバイスが装備されるのだ。
■どんな感じ?
「ふつう」という旨味
予想できなかったわけではないが、改良前と大きく変わるところはなかった。
しかし大柄で、非常に柔順で、やや屈強さが感じられ、そして実に価値のあるクルマであることは変わりない。
vRSは標準モデルより車高が15mm低いが、脚回りを固めたことによる快適性の損失はわずか。アダプティブ・ダンパーは標準装備で、高い動力性能を無闇に求めるよりも、思い通りに向きを変えるハンドリングを楽しむ類だ。
またディーゼル・エンジンは、このvRSのベスト・チョイスではないだろうか。正直、目がくらむほどの速さを求めるモデルではないからだ。
2.0 TDIはアウディが導入し始めた190psの最新バージョンではなく、DCTもゴルフGTDが7段であるのに対してこちらは6段だが、パワートレインは癖がない。