フロントガラス派? コンバイナー派? マツダのアクティブドライビングディスプレイ
2017.04.12
コンバイナー型はコスト面で有利 それでもWSタイプの採用に踏みきる
コンバイナー型のメリットは、他モデルへ展開しやすいことである。そもそもフロントウインドウは複雑な曲率を持っており、投影には向いていないのだ。
一方、WSタイプで歪みのない虚像投影を実現するために、マツダは表示補正機能の追加や、ユニット内部に自由曲面の凹面ミラーを採用するなどコストをかけている。
また、WSタイプでは虚像が二重になってしまうことが、これまで問題点になっていた。その原因は、ウインドウシールド自体に2つの界面が存在するからである。これについても、2つの界面の中間膜を「くさび型」にして、反射角を最適化することで克服した。
こうした作り込みによってCX-5のフロントガラスに映し出される虚像は、高精度で鮮やかで、運転中でも情報をキャッチしやすい。(写真はペダル踏み間違えを想定したAT誤発進抑制の表示)
日本人の悪いクセ 解決しそうです
訓読みも音読みもある漢字の文化圏に育ったわれわれ日本人は、文字を見るとつい読もうとしてしまい、視線と意識をそこに向けてしまう。
しかし、記号、数字、マークといったものでも、見せ方や色合い、配置の仕方次第で、読まずとも伝えるべき情報を感じさせることができる。そして、これがドライブ中には物を言う。
オルガンペダルの採用、視界を広げるコクピット・レイアウト、正しいドライビング・ポジションが取れるプラットフォーム作りなど、人間中心のモノ作り・安全思想が近年のマツダの付加価値になっている。
WSタイプのアクティブ・ドライビング・ディスプレイは、これに「正しい視線」という価値をくわえた格好になり、このメーカーの先進装備がまたひとつ上のステップに進んだと感じられた。
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