ミニ・カントリーマンに「JCW」を名乗る資格はない? クーパーSでも十分? 試乗で暴く
公開 : 2017.04.14 17:00 更新 : 2017.05.29 19:14
ハンドリング、加速は、はっきり不満
ミニでは、駆動力は必要に応じて後輪へ100%伝達できるというのだが、所詮は前輪駆動ベースだ。スロットルを残してコーナーに入ると、あっさりアンダーステアに陥り、少なくともドライ路面では、ニュートラルなハンドリングに近づけることはほぼできない。
もし、直線加速がすこぶる速いのであれば、ハンドリング関係の不満には目をつぶろう。しかし、どう頑張ってみても、エンジン出力から期待するシートに押しつけられるような加速は、残念ながら引き出せなかった。
低いギアでさえ、加速フィールはどこかもたつく印象だ。ハッチバックのクーパーSより200kgほど重いウエイトは、覚悟した以上に影響が大きいらしい。
このクルマは走行モードを中間セッティングに入れたまま、滑らかな8速ATがトルクの美味しいところを使ってゆったり走るのに任せているのがベストだ。そうして、グレード・アップしたインテリアをゆっくり鑑賞するのも悪くない。
サポートに優れたバケット・シートやスポーティなマルチ・ファンクション・ステアリング・ホイール、ドアや天井のアルカンターラなどはJCW仕様ならでは。
ダッシュボードやドアのトリムはマッチしているとは言い難いが、競合モデルよりずっと個性的なデザインだ。