2017年型VW e-ゴルフを発売前に試乗 航続距離はBMW i3や日産リーフを超えたか
公開 : 2017.04.18 11:35 更新 : 2017.05.29 18:56
■どんな感じ?
乗って感じる従来型との違い
現行ゴルフのオーナーでも、相当注意深く観察しないと後期モデルの違いはわからないだろう。ほかのモデル同様、外装の刷新箇所はライトと細かいところに限られている。
インテリアでは、最新のインフォテインメント・システムへアップデートされ、素敵なタッチパネルが目に付くが、物理的なショートカット・ボタンが排除され、こちらは少し使いづらい。
前期型のe-ゴルフは控えめでいながら、弾かれた様に走り出す感じが特徴だったが、こちらは以前と比べて加速に「これみよがしなEVらしさ」がいい意味でなくなったようだ。
しかし、無音で息の耐えることがない出力の特性は、立ち上がりを待って、しかも機械的なフリクションを伴う内燃焼機関とは比べようもない。
まるっきりゴルフ、そこがいい
速度が乗り、足をアクセルから離すころには、このクルマを巡航させるには何の苦労も要しないことに気が付くだろう。
一方、キャビンは密閉空間のような静粛性を持つが、それだけにちょっとした雑音が気になったりもする。
しかし乗り心地は良く。軽量な兄弟車と比べて、よりしっかりした感じであるが、たまに突っ張るときもあった。しかし、マヨルカの良路を走行する限りでは快適であった。(英国の悪路で試す必要がある)。
高速コーナーが多くなる丘陵エリアでは、このクルマの不利な重量配分の影響が露呈する。通常のゴルフと比べて、遥かに早く限界が訪れるのだ。それも不快な大きなスキール音を伴って。
とはいっても、巨大なバッテリーは低い位置に配置され、一流のシャシー・バランスを崩すことはなく、通常の運転の範囲において、いつもの正確なステアリングと瞬時に立ち上がるトルクに助けられる。
e-ゴルフといえども、ほかのモデルのゴルフと同様に運転はイージーだという証明になった。