フォルクスワーゲンT-Roc 発売前に試乗 「実直」な企業イメージから脱却できるか
公開 : 2017.04.20 16:06 更新 : 2017.05.29 18:56
フォルクスワーゲンは、あらたなSUV「T-Roc」を投入することで、これまでにないイメージを顧客にもたらすことはできるでしょうか。プロトタイプの試乗記です。
■どんなクルマ?
例えば、ここで、2人の友人が、他愛もない会話をしていると仮定しよう。「フォルクスワーゲンT-Rocは、ゴルフのSUV、それともデュアリスといったとこかな」
フォルクスワーゲンはどちらの喩えも歓迎しないだろう。なぜなら、このクルマに独自の個性を持たせたいと考えているからだ。
T-Rocは、ファミリーSUVというカテゴリーに遅れてやって来た新参者。だからこそフォルクスワーゲンは、このクルマに際立つ個性を与えたいのだ。
どのくらい遅れて来たのかというと、このモデルのベースとなったのは、あまり例のないコンバーチブルのSUVという形態のT-Rocコンセプトカー。発表は2014年まで遡る。
T-Rocは、「感情」を押し出したフォルクスワーゲンの新しい潮流を先導する役目を担い、同社のほかのモデルよりも、少し感情面に訴えかけることになる。なんと、ツートーン・ペイントの噂もあるくらいだ。
Tは、兄貴分のティグアンやトゥアレグとの関連性を、Rocは、Rockから派生した言葉だという。
その意味は、フォルクスワーゲンによると、「ひとつにはこのクルマのオフロードのキャラクターに関連し、一方でパワフルでアバンギャルドなクロスオーバーのデザインを反映しています」ということになる。