お待たせしました 根強いファンの多いクロスカントリー・モデル、ボルボV90に追加

公開 : 2017.04.24 16:00  更新 : 2017.05.29 19:07

上質な快適性を持つ走り

フロントに搭載される2ℓターボ・エンジンは、1500~4800rpmで最大トルクの35.7kg-mをフラットに発揮させるセッティング。実用域ではほぼ最大トルクが得られているということになるから、実際の走りでもエンジンのパフォーマンスに不満を感じる場面は少なかった。組み合わせられる8速ATが巧みな制御を見せてくれたこともまた、この好印象の大きな理由。「ドライブ-E」と呼ばれる最新世代のボルボ製エンジンは、どれも実用域での扱いやすさでは魅力的な仕上がりを見せる。

そしてさらに感動的だったのは走行中の静粛性。静粛性ではセダンに対して、若干のハンデを背負うことが常となるワゴン・ボディだが、このV90は驚くほどに走行中の室内は快適だ。それが走りに快適性とともに上質感を与える。V90クロスカントリーの車内で過ごす時間、それはドライバーとしても、そしてパッセンジャーとしても、まさに至福の時間だ。

高重心とは言え不安はまったくなし

ベースのV90に対して、最低地上高を55㎜拡大するために、XC90からコントロール・アームを移植するなど、さまざまなモディファイが行われたクロスカントリー。実際にそれをドライブしても、重心が高まったことによる不安は、ほとんどそれを感じることがなかった。ドライブ・モードは前で紹介したオフロードのほかに、エコ、コンフォート、ダイナミック、インディビジュアルが用意されるが、コンフォートでもサスペンションの動きには十分な節度があるし、ダイナミックを選んでも、なおその乗り心地は快適に保たれる。前後のタイヤは19インチとなるが、これも走りのバランスにはベストな設定だろう。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事