2017年型ポルシェ911 GT3(991)に試乗 500psの4.0ℓ自然吸気 どう変わった?

公開 : 2017.04.27 22:49  更新 : 2017.05.29 19:03

乗り心地/操舵を検証

前期のGT3に乗ってからかなりの時間が経っているうえ、わたしは記憶力があまりよくないため厳密なことはいえないが、いずれにしても上下に激しく体を揺さぶられるようなことはない。

たしかに硬質ではあるが、気分は悪くならない。

ステアリングを切ってみると、ずっしりとした重みが伝わってくる。切れば、スパンっとノーズが向きを変える。エンジンもなめらかに回りゆく。やっぱり自然吸気だなぁと思う。

さすがに一般道ではピーク・パワーが立ちあがる回転域まで回さないと思うが、回せば当然気持ちがいい。回さずとも、トルクの強大さを味わえるのもよい。

縁石に飛び込んでみても、車体の動きが破綻しない。鋭利なウエポンを扱っているはずなのに、安心感がある。手元に伝わる情報はたっぷり。なのに露骨さがない。不思議な気分だ。

最近のフェラーリはクイックネス重視ゆえ、手元に伝わる情報がややリアルさに欠ける。マクラーレンは反対で、スタビリティ重視ゆえ峠で振り回す気分になれない。

ポルシェはいずれでもない。気持ちよくて楽しい。かといってフィジカルが消耗している感じがしない。かくも「いいとこ取り」なクルマが存在するのだと驚くばかりだ。

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