★★★★★獲得 マクラーレン720S最速試乗 「世界最高」の称号を
公開 : 2017.05.04 12:20 更新 : 2017.05.29 19:10
タイヤ/エンジン/ボディを見ていこう
タイヤのメイクスはピレリで、Pゼロが標準装備、オプションでPゼロ・コルサを用意する。ちなみに、650Sはコルサが標準、オプションはさらにソフトなコンパウンドのトロフェオだったが、タイヤの開発は進んでいる。
最新のPゼロは、かつてのコルサよりグリップし、しかも乗り心地もライフも改善されているという。
タイヤに限らず、多くが既存モデルから更新された720Sのコンポーネンツは、91%が新設計となった。対して、エンジン単体で見ると、新設計率は41%。
排気量は3.8ℓから4.0ℓへ拡大された。これは、ボアはそのまま、ストロークを3.6mm延長した結果だ。ピストンやコンロッド、クランクシャフト、ツインスクロール・ターボチャージャーなど主要部分の多くは刷新されている。
改良により、レスポンスは向上し、出力もアップ。最高出力は車名通り720psを7500rpmで発生し、最大トルクは5500rpmで78.5kg-mに達する。
トランスミッションは、シフト・パドルを備える7段DCTで、LSDの代わりにブレーキ・ステア機構を採用した。
ボディ・パネルは大部分がカーボンで、一部にはアルミも使用。スタイリング面の特徴は、サメやスズメバチを思わせるヘッドライト回りの処理だが、これはマクラーレン社内でも賛否両論があったそうだ。
ここにはダクト類も統合するなど、機能面でも意味合いを持たされている。また、サイドでは、ドア部にエア・インテークが備わらないのがかえって目を引く。
エンジンへのエア・フローはドア上部に経路が設けられ、これによりキャビンの幅はやや犠牲になっている。
リアにはボディ幅いっぱいのアクティブ・ウイングが据え付けられ、エア・ブレーキとしても機能するが、これはマクラーレンのスーパー・シリーズに共通のアイテムだ。
効率は30%向上し、Cd値は未発表ながら、ダウンフォースは従来比2倍に高められたという。