ハイブリッドはディーゼルを凌ぐか? BMW 530eを試乗 「無理をしてまで…」
公開 : 2017.05.06 00:00 更新 : 2017.05.29 14:39
■どんな感じ?
都市部をゆっくりならば◯ しかし……
パフォーマンスの名のもと、環境性能と運動性能の追求を具現化するが、このメーカーの造るクルマはたしかにどちらも定石がある。
環境性能を追求するこのクルマは、46g/kmのCO2排出量を標榜し、50km/ℓのEU複合モードの燃費を同時に達成しているという。
ハイブリッド技術に関してちょっと物知りの人なら、こういうだろう。
「メーカー公表値をこの世界で実現することができるなら、妖精を捕まえる事だってできるだろうよ」と。
もっと現実的な話をしよう。このクルマは、0-100km/h加速を6.2秒でこなし、最高速度は235km/hに達する。しかも、電気モーターだけでも、140km/hを達成できる。システムにおける消失がある為、システム合計で最高出力は252psとなる。
さて、530eは、パフォーマンスと経済性の究極的なコンビネーションを達成しているのか? EVモードのMax eDriveモードから検証してみよう。
このモードで走らせる限り、信じられない位静かなクルマであるが、この程度の実力なら、郊外というよりも市街地での使用がベストであろう。メーカー公表値の50kmの航続走行距離は、高速道路のスピードでは、その実現性に疑問符が付くのだ。
オートeDriveモードへ切り替えると、必要な時にガソリン・エンジンが起動する。紳士的な速度域であれば、トランスミッションの動作は滑らかであるが、いざハードにアクセルを開けるとそれは洗練されたものではなくなる。
加速性能はよい。がたがたしたBロードをさーっと駆け抜けるのに十分であるし、アウトバーンなら苦も無く3桁のスピードに乗せることが可能だ。
しかし、コーナーに飛ぶこむと、気になることがある。