ジャガー・ランドローバーCEO VW発端の「ディーゼル叩き」に難色 EVと両立へ
公開 : 2017.05.13 19:30 更新 : 2017.12.14 14:42
2025年までにディーゼル禁止とする地域も
しかし、パリやマドリッド、アテネ、メキシコシティでは、2025年までにディーゼル車を走行禁止とする予定だ。
スペッツが強調するのは、古いディーゼルと、より新しいものとの違いで、後者はエミッションがクリーンで現行の規制に適合している点だ。
彼に言わせれば、昨今のディーゼル批判は、古いディーゼルと、あたらしいディーゼルをひとくくりにして、すべてが悪者だという方向へミスリードするものだということになる。
「古いディーゼル車が吐き出す黒煙が、悪いものだということは誰の目にも明らかです。これらを、より新しいものへと置き換えていくことが必要なのです」
排気のクリーンな最新ディーゼルは、ハイブリッドやEVが完全に主流を取るまでの橋渡しとして必要だ、というのがスペッツの主張だ。
そうした先進的なエコカーの本格普及には、より厳しいエミッション規制をクリアすることが求められる。しかし自動車業界は、それを目指す代わりに、ガソリン・エンジンへのシフトを図ろうとしている。
「この状況は業界にとっても、JLRにとっても、ひいては欧州全体にとってもよくないことです」とスペッツは嘆く。
とりわけ欧州は、ほかの地域よりディーゼル依存度が高い。そこでのディーゼル離れは、欧州メーカーのエミッション改善に関する開発力に、大きな影響を与えることを、彼は危惧している。