41万km走破のランボルギーニ・ムルシエラゴ どう違う? なぜそうなった?

公開 : 2017.05.14 00:00  更新 : 2017.05.29 19:21

2012年、このクルマは大破する

縦横無尽に1週間に1000kmは走った。燃費は、5.7km/ℓ以上だったことはなかったし、クラッチは、4800kmで交換、1ヶ月で複数回のタイヤ交換を強いられた。費用は莫大なものになっていった。

しかし、本当の試練はそんなものではなかった。2012年の暮れに、ある顧客がコントロールを失い、65km/hのスピードで木に正面衝突してしまったのだ。

「幸いなことに、ケガ人はいませんでした」とジョージ。「しかし、クルマのダメージは相当なもので、屋根もシャシーも曲がってしまいました」

ジョージは息つく間もなく、このクルマを修理することを心に誓った。

「いわゆる考える前に動くというやつです」

しかし、修理には4年の歳月と£90,000(1300万円)の費用を費やした。シャシーを修正するために、非常に特殊な治具が必要だったし、部品も高価であった。

例えば、ヘッドライトは片方で約£6,000(90万円)。総費用はもっと高くなったはずであったが、ムルシエラゴを購入したランボルギーニ・マンチェスターは特別な工賃を提示してくれた。

何人かのメカニックがボランティアで作業を手伝ってくれたのも助けになったという。

その後は第一線から退き、今ではシェフィールドからシックス・ギア・エクペリエンスの本部があるサットン・コールドフィールドまでを往復するジョージの通勤の足となって活躍している。

スコットランドやランボルギーニの工場があるサンタアガタまでの旅も計画されている。

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