三菱ASX 1.8 ディーゼル4WD ‘3’
公開 : 2013.01.04 17:24 更新 : 2017.05.29 19:26
■どんなクルマ?
三菱ASX(日本名:RVR)は、英国のユーザーから過去2年間に渡り大きな支持を得てきたモデルだ。質素で、心地よく、実質的で、価格も妥当だ。唯一の欠点があるとすれば、日産キャシュカイ(日本名:デュアリス)でないということだけだろうか。また、他に言及することがあるとすれば、そのキャビンが僅かに単調なことだろうか。
しかし、三菱は2012年モデルのASXのフェイスリフトとして、インテリアを更新してきた。新しいデザインのステアリング・ホイール、ファブリック・シート、そしてステレオ・システムが採用された。しかし、残念ながらそれは賞賛されるべきものではない。あまりに古臭い感じだからだ。ASXのキャビンは典型的な日本車のものであり、機能的ではあるが飾り気のない演出がされている。プラスティックはまだまだ高く光り輝く部分もあるが、それは不快なものではない。
比較すれば、キャシュカイのインテリアは、スマートで高級なイメージがある。またキア・スポルテージやプジョー3008もその部類に入る。これと較べてしまうと地味なインテリアだ。もちろん、すべてが機能的であり、フィットやフィニッシュ・レベルは充分過ぎるものをもっているのだが。
ASXのエンジンは、115bhpの1.6リッター・ガソリンが、114bhpの1.8リッター・ターボ・ディーゼルが用意される。共に、、FWDモデルにも4WDモデルにもフィットすることができる。われわれのテスト車輛は、4WDのディーゼル・モデルだった。
■どんな感じ?
三菱の小型ディーゼル・エンジンは少しばかり声高であるが、1.8リッターという排気量を考えると、充分なロー・エンドおよびミッド・レンジのトルクを持っている。実に運転はイージーで、扱いやすく、要求どおりの快適なドライブが可能だ。
ステアリングは若干軽くダイレクト感に欠けるものの、シャシーは路面の凹凸を見事に吸収してくれる。ボディ・ロールは若干大きいかもしれない。しかし、リア・サスペンションに、より優れたホイール・コントロールを持たせたため、固いシャシーは必要なかったと三菱はコメントしている。
確かに、日本の路上での凸凹道は実によく吸収してくれ、素直な乗り心地を提供してくれたのは事実だ。英国の路上でのテストが楽しみな1台でもあった。
■「買い」か?
買いといえる。しかし、あなたは多分そうしないと思う。キャシュカイ、3008、またはスポルテージを買ってしまうことになると思うからだ。それらのクルマは、公平にみて、三菱ASXよりも光り輝き、ダイナミックな何かを持っているからだ。
それに引き換え、ASXはあまりに現実的すぎる、面白みにかけるクルマになってしまっているのだ。
(マット・ソーンダース)
三菱ASX 1.8 ディーゼル4WD ‘3’
価格 | 22,749ポンド(320万円) |
最高速度 | 185km/h |
0-100km/h加速 | 10.6秒 |
燃費 | 19.2km/l |
CO2排出量 | 138g/km |
乾燥重量 | 1515kg |
エンジン | 直列4気筒1798ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 114bhp/3500rpm |
最大トルク | 30.6kg-m/1750rpm-2250rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |