「ゴルフRの弟分」、セアト・レオンSTクプラ 下克上なるか 4WDに試乗
公開 : 2017.05.16 17:15 更新 : 2017.05.29 18:43
■どんな感じ?
ゴルフRを喰っちゃう?
デコボコした快晴の田舎道をドライブしながら、少しラフにアクセルを開けると、2500rpmを指していたタコメーターの針は、一気にレッドゾーンまで駆け上がった。素晴らしい。これなら追い越しも、すました顔でできる。事実0-100km/h加速は4.9秒。悪くない数字だ。
6速ギアのDSGトランスミッションは、エンジンの出力を最大限に引き出すのだが、だらだらとした渋滞のなかでは、ゴルフR同様の問題が露呈する。DSGの制御を司る、ホイールに備え付けられたパドルが小さすぎて、シフトチェンジが多いような状況だと気になるのだ。
一番の改善点だったコーナリングの印象はどうだろう?
かつてのレオンSTクプラは、コーナーで落ち着きが損なわれ、ホイールがスピンすることもあったが、このモデルは安定している。
4WDシステムが常時発動するような状況下でも、クルマの挙動は信頼性の高いものである。
ステアリングの感触はかつてのモデルと同じ。決して悪いワケではなく、程よい重量感である。かつてのレオンと比べるとハンドリングの総合性能は向上している。
気になるのはインフォテインメントの品質
インテリアに関しては先述の通り情報システムとタッチスクリーンが大幅に変わっている。現在はロータリー式のダイヤルがあるのみ。
サービス画面のグラフィックは良いものの、操作感はワンテンポ遅れることがある。画面のスワイプなどの動作も微妙。もうひとつダイヤルを増やして操作感を向上させる必要があると感じた。
積載量はフォード・フォーカスと比較しても格段にレオンのほうが上。ただ、ゴルフRと比べると少し負けている。車内に家族全員と、荷物を積んだらいっぱいになってしまうだろう。
ただしシートはコーナー中も、一般的なドライビングでもホールド感がばっちりだ。