アウディQ2 1.4 TFSIに試乗 乗り味はミニ意識? クワトロは欲しいところ
公開 : 2017.05.18 20:15 更新 : 2017.05.29 18:13
ミニをかなり意識している?
サスペンションの硬さと同時に印象に残ったのは、電動パワー・ステアリングに重めのセッティングが施されていることで、そのあたりからも、アウディがミニをかなり意識してQ2を開発していることが想像できる。ミニのステアリングは、今どきの同クラス車のなかでは全般に重めだからだ。
そのこととも関連して僕が感じたのは、Q2はスタイリングのイメージとは少々違って、かなりマジメにつくられたクルマだな、という印象だった。硬いスポーツ・サスペンションの動きに対してミシリともいわない強固なボディも、その印象を強調している。
150psと25.5kg-mを生み出す1.4ℓ4気筒ターボ・エンジンと、ツイン・クラッチ7速Sトロニックの組み合わせは、1340kgとされる車重に充分なパフォーマンスを与えていて、箱根の峠道もいいペースを保って、軽快に駆け上っていく。フォルクスワーゲン/アウディ系で定評のあるパワートレインだけに、回転感やシフトのスムーズさも美点に感じられた。
ただしQ2、fun to driveという観点から見ると、評価が難しい。2週間ほど前に乗った新型ミニ・クロスオーバー、ボディはQ2より大きく、しかもディーゼル・エンジンの4WDという仕様だったから車重も1600kg強と、今回乗ったQ2より300kg近く重かった。
したがって、軽快感ということではQ2が明らかに勝るが、ドライビングの愉しさというポイントからすると、姿勢変化を抑え込む硬いスポーツ・サスペンションがむしろそれをスポイルしている印象もうける。
なのでこの点に関しても、ノーマル・サスペンションのモデルに乗った時点で判断するべきではないか、と思った。