新車&中古車対決!:後編―― BMW M2 vs アストン マーティンV8ヴァンテージ
公開 : 2017.05.21 10:10 更新 : 2017.05.29 18:20
M2、NVHの処理でモダンカーをアピール
油圧アシストのステアリングは、当然というべきかフィールとウェイトの豊かさで優るが、緩やかながらキックバックもそこにはある。
BMW同様、コーナリングでのグリップは、ドライでは強力無比だが、敢えてスイッチを切らない限り、スロットル・ペダルを過剰に踏み込むと、電子制御がいち早く介入するのも両車に共通している。
M2のにわか造りの敏捷性は代償も伴う。
舗装がよければ気付かないが、バンプの多い道では上下動が激しく、快適性だけでなくリアのトラクションさえ危うくなる。
路面が不整な高速道路では、それに悩まされっぱなしだ。雨でも降ろうものなら、ビクビクしながら走ることになる。
とはいえ、「硬いが不快ではない」という決まり文句はあながちウソではない。
市街地では、M2はNVHに煩わされず走れる。イナーシャなどどこ吹く風で、ハンプした橋などは障害を飛び越える馬のように駆け抜ける。
「フロア越しに、路面不整が異常なほど正確に伝わってくる」といったテスターもいたが、M2の脚の硬さを考えれば、不快だというほどのことではない。