モーガンのこれまで、モーガンのこれから 若き「奇才」の頭のなかを覗く
公開 : 2017.05.21 18:10 更新 : 2018.04.07 13:20
モーガンのデザイナーを務めるジョン・ウェールズは、会社の未来について明確なヴィジョンをもっているようです。スティーブ・クロプリー英国版編集長が、モーガンを訪ね、インタビューしました。
ひとりの若き「奇才」の頭のなか
2016年、V8、チョップドルーフの「モグ・ロッド」が話題になった。モーガンをベースとしたホットロッドなど聞いたこともない。これをデザインしたジョン・ウェールズは、プロジェクトをわずか数時間の間に書き上げるような奇才である。
モーガンは長い歴史のなかでバイク、トラクター、飛行機など多彩な分野にユニークなデザインを引っ提げ手を出し、楽しさのリーダー格として生き延びてきた。
それが自由主義的なモーガンを作り上げたとも言える。
しかしここでふと思いついたのは、例えば他社でこのような考え方をしていたら存続できたのかということだ。
「すべてのデザインは『楽しさ』に基づいています。それがないと製作には手を付けません。ただし『楽しさ』を至極まじめに取り組んでいて、少し踏み込んだことを言うと、楽しければクルマの形をしていなくてもいいのではないかとも思っています」
3つ確かなことが分かっていたという。
ひとつは「ずっと同じようなクルマを作っているので顧客に飽きられている」ということ。ふたつ目は「もっと顧客のニーズに応えられるような器用さがモーガンには必要だということ」。そして最後に「技術が詰まったクルマで、なおかつ老いも若きも受け入れられるようなモノであること」だ。