アバルト595トロフェオに試乗 595/595ツーリズモの中間で熱狂家を刺激

公開 : 2017.05.23 12:10  更新 : 2017.05.29 18:23

■どんな感じ?

魅せるクルマ

キャビンは狭く、座面は高いが、よほど背が高くなければ閉塞感はすぐに忘れる。走り出せば、そのエンターテインメント性に夢中になれるからだ。とくに、今回の試乗コースとなったサルデーニャのように、整った路面であればなおさらである。

フロント・タイヤは路面にしっかりと食いつき、脇目もふらず前へ進もうとする。コーナーのエイペックスめがけて獰猛なまでに突き進む。TTCと呼ばれるトルク・ベクタリング機構が貢献している。

1.4ℓターボは、2000rpmを超えると、射撃演習場を離れて見ているような音を発しはじめる。

ステアリングは精確で、安心感のある重さがあるが、フィードバックは小さい。けれどもその精確さが、反応性の不足を補っている。

ホールド性に優れたシート、手触りのいいステアリング・ホイール、滑らかな動きのシフト・レバー、そしてたくましい雰囲気が、大胆な走りを後押ししてくれる。

とくに、このクルマをタイトなコーナーに放り込み、ESPをカットして4輪を滑らせながら脱出できれば、そんな気分はなおさら盛り上がる。

熱狂的な走りではあるが、少なくとも路面がきれいなうちは、手に負えなくなることはない。

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