アウディS5は「能ある鷹」 A4、S4、A5と異なるアプローチ RS5との関係性は?
公開 : 2017.05.29 19:10 更新 : 2017.05.29 20:19
差別化は明確に
専用グリルやアルミ色のサイド・ミラー、19インチの専用ホイールなどSとAの違いは数多あるが、中でもパワー・ユニットの違いは決定的といえる部分だ。
A5が直列4気筒ターボの2.0 TFSIユニットであるのに対し、S5はV6ターボの3.0 TFSIユニットが搭載されている。
最高出力はA5の252psに対し、S5は354psとこちらも明確な差別化がされている。ちなみに欧州では今年の夏からデリバリーが開始されるとアナウンスされているシリーズ最強モデルのRS5は、2.9ℓのV6から450ps以上を絞り出してくると言われており、こちらの差別化も圧倒的と言える。
またクワトロ・システムのトランスファーが仕込まれたギアボックスはA5では7速のSトロニックが組み合わされるが、S5では8速ティプトロニックとなっている。
このあたりのチョイスからも、S5はRSモデルのように過激さを求めるのではなく、エレガントなパフォーマンスを追求したモデルと言えるだろう。
S5クーペの室内に目を移すと、水平基調のスタイリッシュなダッシュ・パネルが目に飛び込んでくる。いかにも高級パーソナルクーペ用のデザインに思えるのだが、これはA5/S5のみならず、A4シリーズにも共通する意匠となっている。
またオプション設定となっているグレーのファイン・ナッパ・レザーにクロス・ステッチが施されたSスポーツシートも存在感があり、S5クーペの秘めたる高性能を上手にアピールしている。
新型S5クーペの内外装からは商品性の高さが十二分に窺えたのである。