BMW M4 CS、★4.5を獲得 だがAMG C63やアルファ・ジュリアの存在大

公開 : 2017.05.31 19:40  更新 : 2017.05.31 19:44

「M4 GTS」と、どう違う?

おそらく最も興味を惹かれるのは、M4 CSが、Mディビジョンの新たな、そしておもしろい何かのキッカケになりそうな点だ。

すなわち、この「CS」というのがM4にとどまらず、Mモデルの高性能グレードとして広く設定されるだろうということで、それについては関係者の証言も得ている。それを考えれば、ミュンヘン的に、この第1弾での失敗は許されない。

前回のGTSを考えれば、CSにリスクはない。M4 GTSは確かに驚くべきクルマだったが、使い勝手を主として、あらゆる部分でMモデルといっても許容できる範囲を超えるクルマだった。

価格は£120,000とべらぼうで、メンテナンスに通常より手間のかかる冷却水インジェクションを備え、コイルオーバーは手動調節式で、リアシートは排除。

英国の一般道を走るには脚が硬すぎて、昨年のベストドライバーズカー選手権では最下位に沈んだ。生産台数は700台だが、英国のショールームではいまだ新車が展示されているのも見かける。まだ新車で手に入ると喜ぶべきか、ヒット作にはならなかったと憐れむべきか。

ポルシェ911GT3 RSのような達成度と価格は、M4には少しばかりやりすぎだ。それにBMWが気づいて、走りは磨きつつも、GTSの不便な要素を取り除き、日常使いにも堪えるように仕立て、価格も多少下げたらどうなるか。

まさに、その回答がM4 CSである。

GTSにあったようなサーキット志向の香りを漂わせつつ、エンジン内部に噴射する冷却水の補充も、ガレージでジャッキアップしてのサスペンション調整も必要ないクルマが、ここに登場したのだ。

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