ミニ・リマスタード 受注2000件超えに その理由は? 開発者に聞く

公開 : 2017.06.04 18:10  更新 : 2017.06.20 12:18

もともとはダンプトラックを作っていた

ブラウンは、量産に何が必要か、たいていの人々より熟知している人物だ。彼の手掛けてきたビジネスで最大規模のものは、ダンプトラックの生産だった。初年度はたった1台の製作に留まったが、やがて£300,000(4,268万円)以上の車輛を1日7.5台ペースで製造する事業にまで育て上げ、キャタピラー社に売却したのである。

そんな彼がなぜ、アレック・イシゴニスの傑作をリメイクするという道に進んだのだろうか。

「新事業はどのようなものにしようかは、しばらく頭を悩ませたんです。ある程度の規模が見込めるものでなければならないと考えていました。そんな中で、誰もが知る英国の名車を『リマスタリング』するというアイデアが、最も気に入ったんですよ」

「候補にはジャガーE-タイプなども挙がったんですけどね、ミニが一番魅力的に思えました」

DBAではこれを広く知らしめるべく、3台のプロトタイプを製作して、3つのテーマを提案した。

トラディショナルな「クラシック」、ベーシックな「クラブスポーツ」、そして豪華版の「モンテカルロ」。価格は£75,000(1,067万円)〜85,000(1,209万円)と高めの設定だが、その内容を考えれば致し方ないと思える。

プロトタイプのルックスはイシゴニスのオリジナル・ミニに近いが、装備内容や仕上げは、のちのオースティン-モーリスやBL、レイランド・カーズ、BLMCなどが41年間にわたり生産したおよそ540万台のどれをも上回る。

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