オークションの読み方 1億円割れのF40「ボナムス・グリニッジ・オークション」

最終更新日:2017.06.08

値上がり(↑) 値下がり(↓)を分析

近年のオークションで手堅い人気を保っていたメルセデス・ベンツ190SL/280SL、ジャガーEタイプだが、ここでは以前の2/3ほどの額で落札されている。一方でポルシェ911は、SCやカレラ3.2などのベースモデルは落ち着きつつあるが、930ターボは1710万円まで値を上げている。

面白いのがモーガンの落札額で、最初期の貴重なモデルである1936年型4/4 シリーズ1ロードスターが513万円に留まり、1960年型プラス4ロードスターが318万円、1967年型4/4ロードスターは648万円と、評価が独特な点が興味深い。

エンスー向けオークションは、風向きが…

このオークションで注目されたのが5台のバーン・ファインドだ。ちょっと手を入れれば走り出しそうなトライアンフTR3Aが110万円、フォード・サンダーバード・クーペは52万円だった。このほか発掘車の真骨頂と言えるレストアマニア好みのサビサビ車は、人気モデルでオリジナル度の高いジャガーEタイプ・シリーズ1 4.2ℓロードスターが538万円、見るからにバーン・ファインドといった風情のジャガーEタイプ・シリーズ1 4.2ℓクーペも538万円まで値を上げたが、ジャガーXK120ロードスターは159万円に留まった。

ボナムス・グリニッジ・オークションの結果を見ると、コレクターズ・カーの落札額が落ち着いてきたように見える。特上クラスの極め付け物件だけのオークションではまだ高額に落札される傾向にあるが、エンスージァスト向けのオークションでは価値と需要に即した正当な額で落札されてきたように思える。
 

関連テーマ


人気記事