VWゴルフR、マイチェン初試乗 30馬力アップ/新世代7速DSG 買い換えに値する?

公開 : 2017.06.13 12:10  更新 : 2017.06.13 12:39

トップエンドの「伸び」がひと味違う!

それには、あらゆるパラメーターから電子制御トルク配分する4WDの恩恵が大きいと思われる。ゴルフRはいかなるシーンでも絶大な安定感をくずさないが、微妙な操舵やスロットル操作で、レスポンスやコーナリング姿勢を微妙に変化させる。つまり、人間の工夫の余地があえて残されているので「自分が走らせている」という実感が濃厚なのだ。ゴルフRはいい意味で、お釈迦様の手の上で(思う存分に)遊べるクルマである。

……といった美点は、マイチェン版でもシャシーや4WD関連での変更が公表されていないので、従来型と変わるものはない。あえていえば、ボディ剛性感や荒れた路面でのアシさばきが従来よりレベルアップしている気もしないではないが、それが個体差によるものか、なにかしらの改良によるものか、あるいは気のせいか(笑)は定かでない。

7速化、何が変わった? 変速マナーも進化

今回のパワートレインの改良を、なんらかの数値として実感するのは、公道では不可能だろう。ただ、5500rpmから6500rpm付近までのトップエンド域の「伸び」はこれまでより増強されており、回転リミットぎりぎりをキープする快感はこれまでのゴルフRにはなかった魅力といっていい。

7速化されたDSGも、トップによりハイギアードの低燃費レシオが追加されただけでなく、下のギアが少しローギアード化されており、これまた新しい310psを楽しむ助けになっている。

ただ、新しい湿式クラッチ7速DSGで、ギアが1つ増えたこと以上に印象的だったのは、その変速マナー。コンフォートモードやノーマルモードでの変速ショックの小ささと滑らかさは驚くほどで、優秀な最新トルコンATについに匹敵するレベルに達している。

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