フェラーリGTC4ルッソ、V12に試乗 欠点あれど大きく響かず 価格も納得

公開 : 2017.06.14 11:40

■どんな感じ?

走りよりも、うっとりするところ

そう、これはまさにラグジュアリーカーだ。ドアは2枚しかないが、アストンやポルシェの4ドアより後席はずっと広い。筆者の身長は190cmほどあるが、ガソリンが切れるまで乗り続けていても快適なのだ。

インテリアの質感は、FFよりアップしている。これまでのフェラーリにもゴージャスなルックスのキャビンは数多くあったが、見た目も風合いもここまで満足できるものはなかった。

デルファイ製の新型インフォテインメントシステムはタッチパネル式だが、敢えて画面に指紋を付けようとは思わないほどデキのいい物理スイッチも備えている。

フェラーリのスタッフが、使い方を説明してくれるのが常となっているが、使い方は直観的に理解できた。

グラフィックやエルゴノミクスはドイツのプレミアムブランドほどではないが、ナビ以外の表示がされなかったり、ステアリングホイールに頭を打ち付けたくなるくらい操作が難解だったりした日々が終わりを告げただけでも大幅な進歩だ。

試しにインストールされているApple CarPlayを使ってみたが、すぐに本来のシステムに戻したほど。フェラーリとしては、これは革命的だ。

とはいえ、どうしてV12サウンドや鋭いシフト、顔が歪むほどのコーナリングスピードといった、跳ね馬に付きものの話題が出てこないのかといぶかしむ読者もおいでだろう。

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